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機構も価格もまさに規格外!の新作クロノを徹底解説


RM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテール
約2.4億円のマクラーレン製ハイパーカーを、ハイパーウォッチとして再現した1本。

リシャール・ミルは、スーパーカーやレーシングカーからインスピレーションを得て時計のデザインに活かしているが、このたび5年以上のパートナーシップを続けるマクラーレンのハイパーカー「スピードテール」をテーマとした1本を発表した。

 このRM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテール は、マクラーレン史上最速(最高時速403km/h!)の公道走行可能車であるスピードテールの独特なフォルムから強く影響を受けており、ティアドロップ形と呼ばれる流線型のケースが特徴的。また、単にフォルムだけでなく、ベゼルに施された刻み目はボンネットの吸気口を、プッシュボタンはフロントホイール背後にある排気口を連想させる作りとなっており、ディテールまで細かく手が入っている。


 スピードテールの特徴的なティアドロップ形を時計で再現するため、本機の外装開発には18ヵ月にわたって過去最長となる2800時間が費やされたという(時間を計るだけでも気が遠くなる)。69個のパーツで構成されるケースはかつてないほど複雑な構造とのことで、最終形に至るまで5つのプロトタイプが製作された。最大の課題は、ケースの6時側よりも12時側が幅、厚みともに増す上下非対称のフォルムにより、風防の形状にいたるまで3次元曲面を実現する必要があったことだという(上写真をご覧いただくと、上部からでもケースサイドからでも、12時-6時にかけてテーパードしていることが分かる)。

 マクラーレン スピードテールは2020年に約2.4億円という価格で発表され限定の106台が既に完売している。本機も同じく世界限定106本で発売され、価格は1億1990万円(税込)となっており、ハイパーカー同様に熾烈な争奪戦が予想される。

ファースト・インプレッション

 僕は時計ブランドとスーパーカーブランドとのコラボレーションがそんなに好きではない。というのも、高級時計に主張の激しい他社ブランドのロゴは必要ないと考えているし、コラボを意識するあまり不自然なデザインとなることもしばしばだからだ。そもそも腕時計というのは構造的にもデザイン的にも、作る上での制約が大きい。つまり、独創的な外装・ケースを作るにはそれだけでコストがかかるし、それにマッチするような表示レイアウトを実現するには自社で巧みにムーブメントの設計をすることが求められる。RM 40-01 オートマティック トゥールビヨン マクラーレン スピードテールのように、ダイヤル上でもモチーフとなるスーパーカーのデザインを表現するならなおさらだ(本機では、ちょうど真上からみたマクラーレンを思わせるダイヤルとなっている)。


 6時位置に配されたトゥールビヨンはもはやおなじみのものだが、本機が搭載するのは新開発の自社製Cal.CRMT4であり、新たにパワーリザーブ表示、オーバーサイズデイト、ファンクションセレクターという3つの複雑機構も同時に採用している。リシャール・ミルから配信されたプレスリリースによると、ムーブメントだけで8600時間もの膨大な時間が開発に費やされたという。


 既にケース開発の壮絶さは記載したが、12-6時にかけてテーパードする時計のフォルムに合わせて、理想的な機構配置をしてムーブメントを設計したことはさらに想像を絶する。シンプルな機構のみならず、トゥールビヨンを含むコンプリケーションを複数搭載しながら、歯車やブリッジを美しく見せる様はさながらクルマのエンジンのようだ。

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